ドラマ「流星ワゴン」感想。

・第10話(最終話)
なるほど、この旅の目的は過去をやり直して未来を変えることじゃなくて、主人公が過去をやり直すことによって経験値を積んで生まれ変わることだったのか。人生をドロップアウトしかけてる人間の再生プログラム的な。
だから何度過去をやり直しても、現実は変わってないわけだ。
古いプレステゲームで「街」っていうのがあって、あれを思い出す話だなーとか思ってたんだけど、違ったな。ぜんぜん違った。
このドラマは経験値を積んで生き方や考え方の変わった主人公が、どん底まで落ちてた現実に戻ったあと、自分の力でその先の未来を変えていく。切り開いていく。そういう話なのだな。

でも、忠さんがいなかったら主人公再生プログラムは失敗してたよなぁ。忠さんがいなくて一雄一人でワゴンに乗ってたら、考え方に多少の変化はあったとしても、これほどの変化はなかったはず。つか、父親を理解することはまずなかっただろうし、福山に帰るっていう決断も絶対なかったよなー。
ただ心残りが砂浜で二人並んでの立ちションっていうのはどうかと思うけど……軽犯罪で捕まるよ?(笑)

つまりこのドラマは、どんなにつらいことがあっても、自分が変わればそれが周りに影響を及ぼして何かが変わる。そして生きる力になる。そういうメッセージだったのかな……。自分が変わるって簡単なことのようで、それがなかなか難しいんだけど。
マジで中盤くらいまで一雄のひとりよがりで的外れな「僕は家族に理解あるんですよ」発言と行動にイライラするばかりで見続けるのどうしようかと思ってたけど、終わってみるとそれなりに面白かった。
なにより忠さんが良かったなー。香川さん熱演だったわ……これ香川さんじゃなかったら見続けられなかったと思う。
あと健太くん。可愛かったー。
私にとってこのドラマのピークは、健太くんがお母さんと再会した回だった気がする。あと、一雄が忠さんになった回が面白かった。

そういえば妻の美代子がギャンブルでつくった借金はどうなったんだろ?現実に戻ってから借金の話が一切出てこなかったけど、現実では返済してなくね?(ギャンブルで借金しまくりなのに子供引き取りたいとかこの女なに云ってんの?って思ったけど、そのこと一雄は何も云わないし)一雄と離婚して、自分一人で金の工面できるの?(離婚届を出したのかどうかは不明だけど)地道に働いて返してるのかな?金額が金額だし闇金だからちょっと無理な気がするけど……。